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国際会計検定BATICとは?経理マンが実務・転職への役立ち度を解説!

 大企業を中心とした国際会計基準(IFRS)導入を背景として、その重要性が高まっているのがBATIC(国際会計検定)

 

 BATICは、経理職として働いている人間にとっては認知度の高い資格です。

 

 しかし、世間一般的には、日商簿記にくらべてまだまだ認知度が低いのが現状。

 

 この記事では、BATIC試験の概要に加え、経理実務や転職で活かすことができるかどうか解説していきます!

BATIC概要・試験範囲・難易度

 BATICとは“Booking & Accounting Test for International Communication"の略で、日本語では、国際会計検定と呼びます。受験時期は7月と12月の年2回

 

 主催団体は日商簿記検定と同じ日本商工会議所。ただし日商簿記検定のように“●級”といった形で分かれているわけではなく、合格・不合格の概念がありません。

 

 試験結果によって4つのグレードに評価付けされる仕組みです。TOEICのようなスコア制をイメージしていただくと、わかりやすいかもしれません。

 

 BATICの試験はSubject1Subject2の2パートに分かれており、それぞれのパートが、マークシートによる選択問題と、記述問題で構成されています。

 

 受験の際は、Subject1だけ、Subject2だけ、Subject1・2同時の3パターンから受験方法を選択します。ただし、Subject2のみを受験する場合は、過去にSubject1で320点以上取得していることが条件となります

 Subject1

配点:400点

試験時間:1時間30分

試験範囲:会計と簿記の基本概念、取引と仕訳、精算表と締切仕訳 等

 

Subject2

配点:600点

試験時間:2時間

試験範囲:リース会計、金融資産・負債、従業員給付 連結会計 等

  

 また、Subject1・2の難易度と得点別の称号は以下の通り

 ※日本商工会議所の公式テキストを参考に作成

BATIC試験の難易度を日商簿記と比較した図

 Subject2は、過去にSubject1で320点以上取得している場合にのみ、受験することができます。その場合は、Subject1の得点が持ち越しになるわけではなく、Subject2の得点に400点プラスした点数にて称号の判定が行われます。

 

 たとえば、過去にSubject1で330点を取得している人が、今回受けたSubjectで450点をとった場合は450点+400点(Subject1分)=850点になり、称号はアカウンティングマネージャーとなります。

 

 ちなみに、過去にSubject1で320点以上取得していなくとも、Subject1とSubject2を同日に受験することが出来ます。

 

 ただし、Subject1の結果が320点未満だった場合は、Subject2の点数がどんなに良くても無効になってしまうので注意が必要

 

 上記の表では、日商簿記検定と比較した難易度が示してありますが、簿記の知識と同じくらい重要なのが英語力です。

 

 問題文からマークシートの選択肢まですべて英語なので、英語が苦手な方は上記に示された難易度以上に苦戦します。

 

 とはいえ、問題のパターンはある程度決まっているので英語力に関してはそこまで心配する必要はありません。

 

 これは完全に個人的な感覚ですが、TOEICで600点以上取れていれば、BATIC受験の際に英語が足を引っ張ることはないでしょう。

BATICは経理実務で活用できるか

 日常業務で英文簿記に触れる機会がある方は、間違いなく実務で活用できます。日本の企業で働いている経理マンが日商簿記を勉強するのと同じ感覚です。

 

 また、海外の子会社や取引先との取引がある場合にも役に立つでしょう。例えば、BATICをしっかり勉強していれば、海外からの請求書であってもどのような取引か難なく把握することが出来ます。

 

 日本語では慣れ親しんだ勘定科目でも、英語にしてみると聞いたことがないものがほとんど。例を挙げてみましょう。

  • 備品:Equipment
  • 引当金:Provision
  • 減価償却費:Depreciation Expense

 最初は覚えるのが大変ですが、勉強していくうちに自然に覚えることができます。

 

 一方で、日常業務で全く英文簿記とのかかわりがない人は、残念ながら実務で直接的に活かすというのは難しいかもしません

 

 しかし、BATICを勉強することで、いつか自社でIFRSを導入する際に必要な事前知識を身に付けることはできます。

 

 いまのところIFRSを導入する予定がないとしても、今後日本の会計基準は確実にIFRSに寄っていきます。現に2021年度から適用される新収益認識基準は、ほぼIFRSと同じ内容です。

 

 収益認識基準以外もこれからどんどんIFRSに寄って行くことを考えると、今のうちからBATICを勉強しておいて損することはないでしょう。 

BATICは転職に有利か

 「経理で転職するために日商簿記を取ったけど、他に転職で活かせる資格はないかな?」こんなことを考えている方も多いのではないでしょうか。

 

 マイナビの調査(※)によると、BATICを活かせる求人の初年度年収は600万円~699万円が約30%、500万円~599万円が約25%、400万円~499万円が約25%であるとされています。

※2016年時点のマイナビ転職グローバル掲載求人から集計したもの

 

 BATICを活かせるということは、当然日本の業務が一通りこなせるとみなされるため、転職市場における価値も高くなると言えます。

 

 しかし、僕が登録している転職エージェントサイトで「BATIC」というワードで求人検索してみると、リクルートでは3件ビズリーチでは16件しかヒットしませんでした。

 

 どうやらBATICを募集要件としている企業は未だ少ないようです。ちなみに「日商簿記」で検索すると、リクルートでは633件ビズリーチでは1133件ヒットしたのでその違いは一目瞭然。

 

 この検索結果を見てもわかる通り、転職市場におけるBATICの価値は「日商簿記+αで、IFRSと英語もできる」というアピールにはなるものの、BATICのみを武器として戦うことは難しいといえそうです。

 

 これは自身の転職経験を踏まえた個人的な意見ですが、転職で会計知識をアピールしたいのであれば、簿記一級を目指したほうが効果的です。この関連についてはこちらの記事をご覧ください。

おわりに

 BATICは経理実務に役立つ知識を身に付けられるものの、転職市場においては、それ単体では少々心もとないのが現状。

 

 ただ、IFRSを体系的にが学習できる数少ない検定の一つではあるので、将来を見据えて勉強するということであればお勧めできる資格です。

 

 この記事を読んでみて、やっぱりBATICの前に簿記を極めようを思った方は、こちらの記事も合わせてご覧ください。

www.hamach0.com

 以上です!ここまで読んでいただきありがとうございました!