私がBATIC(国際会計検定)のコントローラー取得のためにかけた期間は約半年。
総勉強時間はおよそ100時間。subject1とsubject2の同時受験でコントローラーを取得しました。
この記事では、これからBATICのコントローラーを目指す方に向けて、テキストの選定方法や勉強時間などを詳細に書いていきます。
Contents
BATIC(国際会計検定)学習前の知識レベル
BATICでは、簿記の問題が全て英語で出題されます。よって、BATIC受験に当たっては
- 簿記
- 英語
この2つの力がどれだけあるかによって、コントローラー取得までの時間は大きく変わってきます。
私はBATICを受験する前に日商簿記1級を取得しており、英語のレベルはTOEIC800点程度です。1つの基準として、ご参考にしてください。
BATICでコントローラーを目指すための独学勉強方法
BATICの最高称号であるコントローラーを取得するには、subject1・subject2でそれぞれ80%以上のスコアを獲得する必要があります。
subject2の方が圧倒的に難しいので、対策はsubject2が中心になります。しかし、subject1のスコアが80%を切ってしまうと、そもそもsubject2は採点されません。
足元をすくわれることがないように、ここではsubject1の勉強方法から順に説明します。
また、BATICを受験する上で知っておきたいのが、公式テキストで扱っている単元から満遍なく出題される傾向があること。
よって、民間の会社が出版しているテキストではなく、公式テキストをコツコツと勉強することが合格への近道です。これを裏付ける事実として、TACや大原などの資格予備校も講座の中では公式テキストを使用しています。
また、BATICは簿記やFP等と比較してマイナーな資格なので、小さい書店だとテキストの取り扱いが無いケースが多いです。よって、Amazonなどで購入することをお勧めします。
詳細な出題傾向の分析はこちらの記事が参考になります。
BATIC Subject2の独学勉強法!目指すレベル別に対策法をご紹介
subject1の独学勉強方法・テキスト・勉強時間
subject1の対策として私が使ったテキストはこの1冊のみです。
このテキストはBATICの主催者である東京商工会議所が発行しています。
簿記2級以上の知識を持っているのであれば、subject1の対策としてはこの1冊のみで十分です。
subject1の学習時間は15時間〜20時間程度。全ての問題を正答できるようになるまで、演習を繰り返します。
このテキストでは、各単元ごとに10問〜20問程度の演習が用意されているため、一冊を完璧にすればsubject1を突破するための十分な知識を身に付けることができます。
また、巻末に1回分の模擬試験問題が用意されており、本番の出題形式も経験することができます。
1回分では不安という方は過去問題集を購入しても良いのですが、1冊3000円以上するので私は購入しませんでした。
この記事はコントローラーを目指す人向けですが、まずはsubject1の対策をしっかり行いたい方には、こちらの記事がおすすめです。
BATIC Subject1の難易度・試験範囲を簿記3級と比較!【勉強法】
subject2の独学勉強方法・テキスト・勉強時間
subject1からsubject2では一気に難易度が上がり、たとえ簿記1級を持っていても新しく学ばなければならない論点がいくつかあります。
よって以下の3つのステップを踏んで丁寧に知識を積み上げていきました。()内はおおよその勉強時間です。
- 公式テキスト読込(10時間)
- 公式問題集の演習(40時間)
- 過去問題集の演習(50時間)
冒頭で記述した通り、BATICの試験対策には公式テキストを使用するのが一番の近道です。
各ステップの詳細な学習の進め方について個別に説明します。
1.公式テキストの読み込み
まずはこの公式テキストを使って学習していきます。
簿記1級を持っているのであれば、「日本基準との差」として新しい知識を習得していくことになります。
公式テキストはもちろん日本語で記述されていますが、問題を解くために必要な英単語は本文中で随所に()書きで示してくれています。
よってこの公式テキストをしっかりと読み込めば、コントローラーを取得するために必要な英単語の知識も同時に身につきます。
簿記1級の範囲を勉強したことがない人は、新しく勉強する単元が多いため少し苦痛かもしれません。以下のような単元は一度簿記1級のテキストで勉強するというのも1つの手です。
- 退職給付会計
- 包括利益
- キャッシュフロー計算書
ただ、今後簿記1級を取得する予定がないのであれば簿記1級のテキストを購入するのはコスパが悪いです。
例えば私が使っていた市販の日商簿記1級のテキストは、商業簿記だけで4冊。
下記のような動画サービスを利用して隙間時間でサクッと必要な部分だけ学習するのがおすすめ。

2.公式問題集の演習
公式テキストで一通りの知識を身につけた後は、公式問題集を使って実際に問題を解いていきます。
subject1の時と同様、こちらも全て正答できるようになるまで繰り返し演習を重ねます。私の場合は3周しました。
問題集の作りが上段の公式テキストに準拠しているため、わからなくなった時にテキストのどのページを参照すればいいのかすぐにわかります。
この問題集の解説は少し雑なので、そういう意味でもsubject2では公式テキストが必須になります。
3.過去問題集の演習
公式問題集である程度実力をつけてから、過去問題集を解いていきました。
この問題集は毎年3月ごろに最新版に改定されます。BATICの受験日は7月と12月の年2回なので過去問題集を買う際にはタイミングに注意してください。
過去問題集には直近5回分の問題が収録されています。subject2の試験時間は2時間半なので1回分をといて復習するだけでかなりの時間を要します。
こちらはコントローラーの基準である80%以上得点できるように繰り返し演習します。
私の場合は2周しました。
BATIC受験当日のテクニック
subject1の試験時間は1時間半、subject2の試験時間は2時間半なので、1日で同時受験すると、非常に長丁場になります。
とくにsubject2の後半は集中力が切れてしまうことも。。。
小手先の話になりますが、subject2を解く際には記述問題→後半の選択問題→前半の選択問題という順番がおすすめです。
集中力がある序盤で難しい問題を一気に片付け、後半は流しで前半の問題を片付けるのがいいでしょう。
おわりに
BATICは簿記と比べてマイナーな資格ではありますが、IFRSを体系的に勉強できるいいツールです。
簿記の次のステップアップ資格としてぴったりなので、コントローラー目指して頑張ってください!
以上です。ここまで読んでいただきありがとうございました!
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