トリ
こんな悩みを解消します。
仕事に大きな違いがないからといって、志望動機をないがしろにしてしまうと、書類選考すら通過できません。
- 経理職の志望動機を考えるためのコツ
- 志望動機の具体例(再現性あり)
この記事では、私が経理職を探して転職活動をしていた時に、どんな風に志望動機を組み立てていたのかも合わせて解説していきます。
私も経理職として転職した経験がありますが、各業界の大手企業を受けて、書類・面接ともにすべて通過しています。
その経験をもとにした内容なので、この記事の内容には一定の信頼性があると言えます。
Contents
経理職の志望動機は2段階で構成してみよう
経理職の志望動機を考えるときには、以下の2ステップに分けて考えるとスムーズです。
- 第一段階:ごく一般的な志望動機の部分
- 第二段階:転職理由と絡めて志望動機をまとめ上げる部分
文字で羅列してもわかりにくいので、さっそく本題に入っていきます。
第一段階:ごく一般的な志望動機の部分
まずはごく一般的な志望動機を考えます。ここはそこまで難しく考えずに、素直な思いで考えてください。
大枠としては、「なぜその業界なのか」から始まり、その中でも「なぜその会社なのか」と言う流れです。
ある程度知名度のある企業であり、一定の業界・企業研究を行っていれば、正直言ってこの部分で差がつくことはありません。
ただ、経理職の応募であれば、直近の財務諸表を眺めてその特徴くらいは押さえておいた方が吉です。
私も面接のなかで、「うちの財務諸表をみてどう思った?」なんて聞かれました。。
第二段階:転職理由と絡めて志望動機をまとめあげる部分
第一段階で考えた志望動機に、説得力を持たせるのが第二段階の役割です。
先ほども書いたように、第一段階ではほとんど差がつきません。
なぜなら、インターネットが浸透した現代社会においては、誰もが同じような情報をインターネットを使って拾ってくるからです。
インターネットが悪いと言っているわけではなく、入手媒体がインターネットに偏った結果として、その内容も似たものになりがちということです。
インターネットから拾ってきた同質的な志望動機だけでは、周りとの差別化ができません。
よって、その志望動機に自分なりの色を付けてあげる必要があります。
その色の付け方として、第二段階では、転職理由とリンクさせるという手法をとります。
本題に入る前に、なぜ転職理由とリンクさせる必要があるかを説明します。
転職活動中に何社も選考を受ける中で、特に重視されていると感じたポイントが3つあります。
- 実務経験
- 志望動機
- 転職理由
「1.実務経験」に対する対応策としては、別記事で紹介しています。そちらに興味があれば、まずはここからご覧ください。

実務経験・志望動機と並んで、選考において重要視されるのが転職理由です。
その理由がなぜでしょうか?
中途の場合、前職での経験があるため、良くも悪くも前職の企業文化に染まっています。
入社後の会社に対する評価基準はどうしても前職との比較になりがちで、今まで慣れていた仕事の進め方がうまくいかず、悩むことがよくあります。
話がそれますが、例えば私の前職は電話文化でした。
返答に時間を要するものや、よほど期限に余裕のある問い合わせでない限りは、基本的に電話で意思疎通を図るのが好ましいとされていました。
一方で現職は完全にメール文化です。
相手の作業を中断させてまで聞かなければならないレベルの急を要する用事でない限りは、基本的にはメールで連絡をとります。
少し極端な例ではありますが、上記のように転職すると仕事の進め方や企業文化の小さなギャップはたくさんあります。
中途採用の場合は、このようないろいろなギャップが積み重なって、入社して間もないうちに新しい会社に転職してしまうことは、よくある話です。
一度転職をすると、転職に対するハードルが非常に下がるということもあり、すぐにやめてしまう人が意外と多いんですね。
企業側からすれば、転職エージェントに対する安くない採用報酬や、社内研修等の教育コストをかけた挙句、すぐに辞められてしまってはたまりません。
このような理由から、選考で転職理由を必ずよく確認して、もし採用した場合に、同じ理由で会社を辞めてしまわないか、長い間働いて貢献してくれるかどうか、といった観点を重視して選考を行っているのです。
このような企業側の意図をくみ取ったうえで、転職理由を志望動機とリンクさせることによって、志望動機に説得力をもたせつつ、全体に一貫性をもたらすというのが、ここでの主旨です。
経理職の転職理由はどのように考えればよいか
志望動機を構成する型と、その型に転職理由をリンクさせる重要性を知ったところで、具体的な方法論に移っていきます。
まず、志望動機とリンクさせるための転職理由はどのようなものがいいのでしょうか。
実を言うと、転職理由に関しては経理であろうが営業であろうが、このように考えるべきであるという答えは持っていません。
というより、そもそもその答えはないと考えています。
ですからここから先の転職理由の考え方は、特に経理職に限ったものでなく、転職活動を進めるうえで一般的に留意すべき事項としてとらえてください。
ここから先は、まずあなた自身がいま考えている転職理由をいったん頭に思い浮かべてから読んでみてください。
転職理由を考えるうえで欠かせない基準、それは
この基準が非常に重要になってきます。思い浮かべていた転職理由はこの基準を満たしていたでしょうか。
先ほどご紹介した通り、企業側は採用した人間が辞めてしまわないかという点を非常に気にしています。
仮に転職理由が「行きたい部署に配属されなかったので、自分のやってみたいことをやるために転職することにした」というものであったらどうでしょうか。
もし皆さんが人事だったらどのように感じますか?
前向きでチャレンジングな姿勢を評価してくれる企業もあるでしょう。
しかし、「入社後も自分の意思にそぐわない異動があった場合にはこの人はやめるかも」と思われる可能性も高いです。
このような理由で、先程示した基準を満たしているとはいえません。
続いて「グローバルな案件にチャレンジしたい」という理由はどうでしょうか?
チャレンジしたい理由の裏付けや、それに向けて具体的に努力していることがあれば、この転職理由はアリだと思います。
当然、現職でグローバル案件には携わることが難しいということ、さらには何故その事実がわかっていて現職に入社したかという理由で肉付けしてあげる必要があります。
後者については、現職の経験の中でグローバル案件に興味が出てきたということであれば、時系列的にも筋が通りますね。
もちろん、転職理由には建前と本音が存在します。
本音を言って受かれば一番いいのですが、なかなかそうもいきません。
自分にウソをつかない範囲で、上記の基準に照らし合わせてもう一度転職理由を見直してみてください。
転職理由と志望動機をどのようにリンクさせるか

今まで述べてきた通り、単純な志望動機のみでは説得力がありません。
業界を選んだ理由はまだしも、数ある競合他社の中から何故その会社を選んだか説明するのは難しいですね。
ここでは最近話題の日産自動車を例にとって転職理由と志望動機のリンク方法について説明していきたいと思います。
国内の大手自動車といえば、トヨタ、ホンダ、日産が思い浮かぶでしょう。
その中で今回は仮に日産自動車の志望動機を考えるとします。
採用ホームページをみてみると、使えそうな情報として、こんな特徴が見つかりました。
- 新卒採用時点から事務系でも職種別採用を行なっている
- ダイバーシティを大きく掲げており、外国人や中途など多様な人材が豊富
答えは1つではありませんが、私であれば、前職の人事育成方針が自分の志向に合わなかったことを理由にします。
具体的に話すと、
- 現職の人事育成方針がゼネラリストの育成(頻繁なジョブローテーション)
- 一方で自分は経理でスペシャリストを目指したい
- 日産自動車は入り口である新卒採用の時点からプロフェッショナル採用を行なっており、その道を極める土壌が出来ている
- 国内大手自動車メーカーでこのような制度をとっているのは日産自動車だけ
- 他の会社と比較しても、自分が将来目指したい方向性と会社の育てたい人材像が最も一致していると考えた
こんな流れで組み立てます。
それでは、②を踏まえて志望動機を作成する場合の転職理由はどのようなものがあるでしょうか?
こちらも答えは1つではありませんが、私であればグローバルに働けるチャンスがないことを理由にします。
具体的には
- 現職の会社は海外進出をしているものの、主力の市場は国内であり、海外で働けるチャンスはほとんどない
- 一方で自分は現職での経験を積んでいく中で、海外志向が芽生えてきており、若いうちに海外で働いてみたいと思っている
- 国内大手自動車メーカーの中でも、日産自動車は海外売上高比率が高く、早いうちから海外で働けるチャンスが存在する。また、海外で勤務できないとしても、日常業務の中で英語を使いながら国際会計基準の勉強もできると考えた。
こんな流れで組み立てます。
2つの例の転職理由をみて共通点があると思います。
それは「自分ではどうにもできないが、意思を持ち、能動的にアクションを起こそうとしている」という点です。
先ほども述べた通り、転職の理由は、転職という手段によって必ず解決できるのもので無くてはなりません。
そのような意味で、制度面などのハード的な理由が語りやすいのかもしれません。
もともと本音ベースで考えていた転職理由だって一つではないはずです。
転職という大きな決断をするくらいですから、きっといくつかの理由があって、転職活動に踏み切っているはず。
上記の例を参考にしつつ、企業の特徴をとらえながら、転職理由も柔軟に考えて、志望動機にリンクさせていくのがよいでしょう。
それでも経理の志望動機が思いつかないなら。。
経理職の面接は、面接官との共通言語を有しているため、実務経験を語るのは他の職種と比較しても簡単かもしれません。
一方で、今まで説明してきたように、「なぜその会社でないといけないのか」という志望動機の部分を考えるのがとても難しくなります。
この記事を参考にして、ぜひ志望動機をもう一度考えてみてください!
志望動機が浮かばない方は、まずは入念な自己分析から始めてみてはいかがでしょうか。
ミイダス適性チェックで適性職業を調べて転職してみた【適職診断】
ここまで読んでいただきありがとうございました!
コメントを残す