そんな疑問に答えます。

上の記事で、経理職の将来性について書きました。
要約すると、いかに経理業務の上流工程の業務を担う人材になれるかがポイントであるという話です。
なぜなら、経理職が担う業務のうち、伝票入力やチェックなどの下流工程業務は数年内にロボットによって代替されることが目に見えているから。
ここでいう上流工程とは、業務効率化のために経理業務へロボットを導入するという業務であったり、新しい会計制度をいかにうまく自分の会社に適用するかを検討する業務のことを指しています。
しかし、自分の仕事を奪う可能性があるのはもちろんロボットだけではありません。
プログラミング必修化によって、近い将来プログラミングの基礎知識持った人材が入社してきます。
今後経理職としてより確実に生き残っていくために何が必要かと考えたところ、一つの答えとして、プログラミングに行きつきました。
なぜ今プログラミングを学ぶべきなのか、社会的な背景も踏まえながら説明していきたいと思います。
- 実務をこなす上で会計の知識に困っていないけど、新しいことにチャレンジしたい方
- 将来のことを考えて会計分野以外にも強みを持っておきたい方
- プログラミング学習に興味がある方
もしあなたが経理職でこれからスキルアップを目指しているのであれば、私はプログラミングをおすすめします。
Contents
プログラミング必修化によるプログラミングネイティブの襲来

少々センセーショナルなタイトルになってしまいました。。
あなたは2020年からプログラミングが小学生の義務教育に導入されるのをご存知ですか?
ここでいうプログラミングとは、いきなりパソコンを使ってコードをたたくようなものではありません。
身近なものがプログラミングという技術で支えられているという事実や、問題解決のためのプログラミング的な思考を学ぶといったものです。
もちろん、プログラミング教育が導入されるのは小学生だけではありません。下記に教育におけるプログラミング導入の大きな流れを示しておきます。
想像以上に国はプログラミング教育に力を入れ始めていますね。
仮に2024年に大学入試に情報科目が新設されたとしましょう。
するとこの年度で大学受験を経験した世代は四大の学士卒であれば2028年度に新入社員として企業に入社してきます。
いまから考えても10年以内にプログラミングネイティブ世代が新入社員として会社に入ってくるということですね。。
こんなに早い段階でプログラミングを身に付けた世代が入社してきます。。
私がプログラミングスクールの体験に行った時も、学生の多さに驚きました。

経理だけでなく、人間が出来る仕事がどんどん減っていく中で、近い将来この世代と仕事を奪い合うことになります。
また、学校教育だけでなく、人材育成方針も変化しつつあります。
例えば私の所属する会社では、来年度の新卒から“情報特化型人材”としてその道のスペシャリストを育成することを決めています。
きっとこのような動きはある程度大きな企業であればすでに始めているのではないでしょうか。
- そう遠くない将来にプログラミングの基礎知識を持った世代と一緒に働く時代が来る
- その世代と、限られた仕事を奪い合っていく時代がいつか来ること。
経理という仕事とプログラミングの親和性の高さ

経理は他の職種と比較して、単純作業ベースの業務が多いです。
決算のタイミングは会社によって異なるかもしれませんが、毎年・毎四半期・毎月同じような作業が待っています。
伝票入力や月次分析資料作成、決算整理仕訳の投入のような毎回必ず定型的に発生する業務は、まさにロボットが得意とする領域です。
近年ではRPA(Robotics Process Automation)が大企業を中心に導入され始めています。
RPAとは、ユーザーが行う作業をあらかじめ登録することによって、Excel・Outlook・会計システムなどの様々なアプリケーションを横断して自動で作業をしてくれるものです。
わかりやすいイメージとしては、例えば決算期に会計システムから科目残高を抽出して、そのデータをもとに分析資料のExcelフォーマット用に加工、前期分析資料を作成、印刷までの作業がボタン一つでできるようになります。
私の職場でもRPAが使われ始めていますが、技術支援の担当者に聞く限りでは「業務のフローチャートを作成できるものはすべてRPA化できる」という話でした。

皆さんが普段担当している業務のうち、フローチャート化できない業務は何割くらいますか?
私の担当する業務でいうと半分くらいはフローチャート化できます。
ちなみに私の会社のRPAには機械学習が搭載されていないので、自動化できる業務が「フローチャート化できるもの」に限られています。
しかし、すでにRPAに機械学習が実装されているものも普及しつつあ流のも事実。
となると、今自分が担当している業務の一体何パーセントを自動化することができるのでしょうか。
少なくとも今この状態で半分は自動化対象ですから、数年でその対象がどんどん広がっていくのは間違いないでしょう。
これからの若手経理職に求められるスキル

以上を踏まえたうえで、これからの若手経理職に求められるスキルを考えます。
まず最初の波として、ここ数年内で現在の単純業務をすべて自動化する業務が発生すると見込まれます。
業務プロセスを自動化するには以下の3つの知識が必要です。
- 簿記のような一般的会計知識
- その会社独自の業務知識
- ロボットを導入する上でのIT知識
おそらく多くの経理部員であれば2番までのスキルは一定程度保持しているでしょう。
1については努力で何とでもなりますが、2については経験年数がものを言います。
一方で、3についてはどうでしょうか。おそらくこの部分のスキルを身に付けている人は多くないのではないでしょうか。
これから数年のうちに業務プロセスを自動化する際、若手経理職がこの大きなプロジェクトにかかわるためには、どうしても業務知識の部分ががネックになります。
ですから、若手経理職として社内で活躍したいと考えるのであれば、まだ社内でほとんどだれも身に付けていないIT知識こそ、今身に付けるべき知識のはず。
ここでいうIT知識とは、ロボットを動かしているプログラミングのことを指しています。
多少の業務知識がなくとも、プログラミングスキルを伸ばせば、そのスキルと将来性を買われて社内で評価される可能性は十分にあると考えます。
続いて2024年の大学入試を経験したプログラミングネイティブ入社以降の時代を考えてみます。
この頃にはおそらく経理業務の中でも自動化できる範囲はより一層広がっているでしょう。
この世代と限られた仕事を奪い合っていくことになると予想がされます。仮にここまでプログラミングの知識を身に付けてこなかったとしましょう。
すると新しい世代と比較して、自分の強みは何でしょうか。
少なくとも業務知識は勝っているでしょう。しかしその業務知識だけで残りの社会人生活を戦っていけるのでしょうか。
経理知識が必要だった下流工程の単純作業の業務は自動化され、もはや誰でも出来るようになっています。
自動化により人員が圧縮される中で、経理部の一員として存在し続けることが出来るでしょうか。今のところ私にはその自信がありません。
また、この頃には「業務を自動化する」という業務に加えて「自動化された業務を運用する」という業務も発生することが予想されます。
こうして、従来人間が担当していた業務がどんどん自動化されていくと同時に、自動化についていけない人間も淘汰されるのではないかと考えています。
会社が存在し続ける限り、経理の仕事はなくなることはないでしょう。
しかし、環境の変化に柔軟に対応していかないと、自分の働く場所がなくなってしまうのではないか。そんな心配をしています。
だからこそ、現段階で確実に必要であるとわかっている知識は、早いうちから身に付けておくべきであると考えています。
これまで書いてきたように、その知識こそがプログラミングです。
経理×プログラミングのイメージがわかない方は・・・
今後の経理職として生き残っていくため、なぜプログラミングを学ぶべきかを書いてきました。
具体例などは経理職にフォーカスをあてて書いてきましたが、もちろん自動化の波に飲み込まれるのは経理職に限ったことではありません。
この記事が、あなたのキャリアを考え直すきっかけになったらうれしいです。
こんなえらそうなことを書いておきながら、私は未だプログラミング初心者です。
しかし、有言実行するために具体的なアクションはすでに起こし始めました。
先日、プログラミングスクールの無料体験会に参加してきました。その時の記事も書いているので、よかったら読んでみてくださいね!

実際に参加してみた感想としては、体験会はプログラミングで何ができるかイメージがつかない方におすすめ。
受講するかどうかは別として、プログラミング学習の必要性を再認識しました。
–2019年8月追記–
ついにTECH::CAMPに通い始めました!
経理業務効率化のためにTECH::CAMPでプログラミングを勉強することにした
以上です!ここまで読んでいただきありがとうございました!
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