やりたいことが多かったり、仕事が忙しかったりすると睡眠時間は不足しがち。
睡眠時間(量)を十分に確保できないのであれば、睡眠の質でカバーできないかと思い、オーダーメイドの枕を作ってみることにしました。
今回、オーダーメイドの枕をお願いしたのはピロースタンドという枕の専門店。
長く使うためのメンテナンスのしやすさを考えて、都内に店舗が多いお店を選びました。
この記事では、オーダーメイド枕の種類や作成の流れ、使用してみた感想などをご紹介していきます。
Contents
オーダーメイド枕ができるまで
オーダーメイドと聞くと時間と手間がかかりそうなイメージですが、案外簡単にオーダーメイド枕は完成します。
筆者が作った際の所要時間は2時間程度。
予約なしで来店し、夫婦それぞれ作ってそのまま持ち帰りましたが案外時間はかかりませんでした。1人分だったら1時間で終わるそうです。
まずはオーダーメード枕ができるまでの流れを簡単に説明していきます。
頭から背中までの凹凸を測定
理想的な寝る姿勢は、直立して真正面をみた状態をそのまま仰向けにした形。
枕がない(低い)と頭がこの理想的な状態よりも後ろに下がってしまうので、首に負担がかかります。
一方で枕が高すぎると、理想的な状態よりも前に突き出してしまうので、呼吸を妨げ、いびきの原因になったりします。
オーダーメイド枕は、頭の後ろ部分から首の付け根までの高さを測り、理想的な姿勢で眠れるための空間的な隙間を埋めるように、それぞれの部位の高さが設計されます。
体の立体的な曲線は、このような定規を使って測定されます。
※これは工業用の物です。実際はもう少し優しい見た目のものを体に当てて測定します。
この測定だけで、高めの枕がいいのか低めの枕がいいのか瞬時にわかります。
枕の部位ごとの高さを決定する
次に、実際に寝転んでみて頭の角度を調整します。
仰向けになった際の理想形は、おでこと顎が地面と水平になった状態。
しかし人によってボディラインの差があるため、標準的な枕で理想形を実現するのは難しいんです。
おでこよりも顎が上がっている状態では、口が空いて乾燥してしまうだけでなく、首の後ろ部分に負荷がかかります。
一方でおでこが顎よりも上がっている状態では、呼吸が妨げられ、眠りが浅くなってしまいます。
そこで、先ほど測定した凹凸ラインを元に、枕の各部位の高さを調整していくのがこの工程。
1センチ刻みで各部位のしたに調整用のシートを入れたり出した入りしながら、理想的な姿勢に近づけるための高さを設定します。
好きな素材を選ぶ
枕の形が決まったので、最後に3層目の材質を選択します。
3層目は直接肌に感じる部分なので、人によって好みもかなり分かれるところ。
先ほど紹介した素材を順番に試していって、一番寝心地がいいものを選んでいきます。
枕を組み立てて最終調整
今まで測定した寸法で枕を組み立て、先ほど選んだ素材を3層目に詰めれば、完全オーダーメイド枕は完成します。
枕を組み立てる工程の所要時間はおよそ10分程度。
最後に完成した枕で実際に寝てみて、高さなどの微調整を行えば、完全オーダーメイド枕の完成です!
オーダーメイド枕の種類と価格帯
自分の好みに合わせた枕を作れるのがオーダーメイド枕の魅力ですが、どこまで自分好みに調整できるかによって、その値段は変わってきます。
ここでは、ピロースタンドの場合を例にとって、オーダーメイド枕のバリエーションをご紹介していきます。
一番リーズナブルに作れるラインナップが、オーダーメイド枕の「レギュラータイプ」。
選択する素材にもよりますが、9,800円or15,800円で作れます。
自分の好みで選択できるのは、枕の素材と高さ。
まずは選べる素材から紹介します。選べる素材は下の9種類があり、上の6つは9,800円、下の3つは15,800円です。
- マイクロファイバー
- パフ
- エアセルパイプ
- アクアビーズ
- 備長炭パイプ
- そば殻
- ソロテックス粒わた
- 柿渋シンセビーズ
- ミニ備長炭エアセルパイプ
素材によって大きく変わってくるのが、固さや寝てみた時の肌触り。
上の素材名だけみても全く想像がつかないと思いますが「パイプ」とつくものはその名の通り中が空洞になっているストロー状のものを輪切りにしたものが無数に入っているイメージ。
そのほかの違いとしては、耐久性や水洗い可能かどうか等、メンテナンス性の有無も変わってきます。
次に高さ。
※ピロースタンド公式HPから引用
このタイプの枕では、枕の部位が4つの区画に別れています。
高さの調整方法は後ほど説明しますが、部位を分けて測定することで、仰向けだけでなく横向きの際もしっかり自分好みの高さに調節することができるんです。
最適な枕の高さは、使用する寝具との組み合わせによって変わります。そして、使用しているうちに少なからずへたってくるので、定期的な高さ調整メンテナンスが必要となります。
9,800円の素材の枕であれば1年間、15,800円の枕であれば2年間、無料で高さ調節してくれるようでした。
次に紹介するラインナップが「完全オーダーメイド型」のタイプ。
先ほど紹介したオーダーメイド枕を作るための工程はこちらのものです。
「完全」という言葉が付いていますが、素材と枕の高さが選べる点は、上段のレギュラータイプと変わりません。
しかし寝具で有名な西川がプロデュースしているだけあって、作りがかなりしっかりしています。
こちらのタイプの枕は3層構造になっていて、
一番右が1層目(一番下)。
こちらは頭圧分散シートといって、枕の形状を保つ役割と、敷布団と枕をフィットさせる役割を持っています。
真ん中が2層目。裏と表にチャックがついていて1層目と3層目の素材を収納して1つの枕となります。
1層目と2層目は高さを調節する機能も持っており、
※ピロースタンド公式HPから引用
レギュラータイプよりも細かい単位で高さを調節することができます。
写真の1番左が3層目の部分。
完全オーダーメイド枕では、下記の6種類の中から素材を選びます。
- エンジェルフロート
- ソロテック粒わた
- パフ
- エラストマー銅パイプ
- ミニ備長炭エアセル
- そば殻
写真はエンジェルフロートです。低反発で、柔らかい肌触りの素材。
レギュラータイプの高さ調整無料期間は長くて2年でしたが、完全オーダーメイド型では永年無料。
寝具の買い替えや骨格の変化に応じていつでも変更できるのは魅力です。
こちらの完全オーダーメイド枕は、お値段は25,800円~と少々お高い。。もちろんその寝心地も段違いです。
筆者夫婦も当初の予算は一人1万円程度で考えていましたが、結局二人ともこのタイプを購入したので大幅に予算オーバーしました・・・
オーダーメイド枕を作る時の注意点
実際にオーダーメイド枕を作ってみて事前に知っておきたかった注意点がいくつかあるので紹介します。
オーダーメイド枕をつくるなら家に近い店舗で!
オーダーメイド枕は作ったその日に持ち帰ることができるんですが、これが結構重い。。
当日持ち帰る分には配送が可能ですが、今後メンテナンスで持ち込む際に、家から遠いと、とっても苦労します。
意外と大事な当日の服装
オーダーメイド枕を作るときに、服装が大事なんて想像もつきませんでした。
これまで紹介してきたように、枕の高さは1センチ単位の高さで作っていくので、出来るだけ寝るときの服装に近いものでないと、せっかくのオーダーメイド枕も台無しです。
特に気をつけたいのがタートルネック。首元にモロに厚さが出てきてしまうので、正確にボディラインを測ることができません。注意してくださいね。
事後メンテナンスできるか確認すべし
数センチ単位で枕の寸法を決めるのですが、店舗と自宅では敷布団が異なります。
例えば、家では柔らかめな敷布団を使っている場合は体が沈みやすいため、同じ枕でも高めに感じやすくなります。
そのため店舗で作った時は「ぴったりだ」と思って、いざ家に持ち帰って寝てみると「全然合わない」なんてことも起こりうるもの。
せっかく高いお金を出して作ったオーダーメイド枕も、事後メンテナンスができないと、このように無駄になってしまいますよね。
オーダーメイド枕を買う時は、少なくとも買ってから数ヶ月は無料でメンテナンスできるか確認すべきです。
更に言えば、将来マットレスや敷布団をを買い換えることを見越すのであれば、メンテナンス期間はより長いに越したことはありません。
ちなみに筆者が購入した枕は、メンテナンス期間が永久無料らしいのですが、10年は使えると店員さんから聞きました。
オーダーメイド枕はギフトに使える?
オーダーメイド枕はギフトにもおすすめ。
※画像はイメージ
一般的に、贈り物は受取手の好みをよく考えて送る必要がありますが、オーダーメイド枕はその必要がありません。
そもそも枕に好みや好きなブランドがある人は存在しないでしょうし、オーダーメイド枕はその人にぴったりの枕を作ってくれるのでまさにギフトにもぴったりと言えるでしょう。
唯一気をつけないといけないのは、受取手がすでにオーダーメイド枕を持っているかどうかくらいでしょうか。
これくらいであれば普段の会話の中から情報を引き出すのも難しくないので、サプライズギフトとしても問題ないと言えます。
オーダーメイド枕をギフトとしてプレゼントする場合は「オーダーメイド枕ギフト券」をプレゼントすることになりなります。
オーダーメイド枕を作っているところであれば、だいたいどこでもギフト券を用意しているはずなので、受取手の居住地に近い店舗で使えるオーダーメイド枕ギフト券をプレゼントするのはいかがでしょうか。
おわりに
日本人は諸外国と比較しても睡眠不足の割合が多いと言われています。
日中のパフォーマンスを上げるために睡眠はとても大事ですが、とはいえ忙しすぎて十分な時間を確保できない人も多いはず。
限られた時間でより質を高めていくために、オーダーメイド枕を作ってみてはいかがでしようか。
以上です!ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
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